伝統工芸 青山スクエア
青山スクエアブログ
2018/2/23(金)展示会情報

「宮城県」「盛岡市」「紀州漆器」のトークショー

本日より青山スクエアでは、

特別展「宮城県の伝統的工芸品展」と匠コーナー「紀州伝統漆器展」、中央コーナー「盛岡の伝統工芸品展~いわて山麓・手仕事は春の光につつまれて~」の三つの展示が始まりました。

 

14時からは恒例のトークショーが開催され、

それぞれの人たちにお話をしていただきました。

 

まずは宮城県の仙台箪笥を作っている岡田さんにお話を伺いました。

 

仙台箪笥は2015年6月に伝統的工芸品になったばかりで、今回初めて特別展に参加されました。

 

仙台箪笥は明治時代から盛んになり、金具が特徴的な箪笥です。

金具は裏から打ち出しをして模様を作っていますが、

図柄は龍や虎、縁起物など様々。

昔は箪笥の金具が部屋の飾りとしての役割も担っていたそうです。

 

仙台箪笥には、木地師、塗師、金具師の三人で一つのものを作っていきます。

現在13社あり、15名の作り手がいるそうです。

 

また、仙台箪笥は古ければ古い(昭和時代のものなど)ものほど修理を行えます。

もし古い仙台箪笥を持っている方は、一度相談してみてもいいかもしれません。

 

今後は、伝統をしっかりと守りながらも、新しいものを生み出していきたいとおっしゃっていました。

 

続いて弥治郎こけしの新山さんにお話を伺いました。

 

弥治郎こけしは伝統的工芸品「宮城伝統こけし」の一つです。

他には、「鳴子こけし」「仙台作並こけし」「遠刈田こけし」の三つがあります。

 

弥治郎こけしは、ベレー帽をかぶっており、赤と青の他に黄色も使われるのが特徴です。

また絵はとても細やかで、木地はどっしりしているものが多いそうです。

 

作り手は現在、10名+若手3名で、

一体のこけしは全て一人で作り上げます。

そのため、作り手によって表情が異なり、

買う側、見る側としては表情を見て楽しんでいただければと、

おっしゃっていました。

 

続いて、堤人形・仙台張子の佐藤さんに、お話を伺いました。

 

堤人形とは、江戸時代から堤町という町で作られている人形のことを指します。

特徴は赤色を使っていることです。

 

昔は堤焼という焼き物もあるぐらい堤町ではいい土が採れたため、

地元の土を使っていましたが、

住宅が次々と建ち、土が採れなくなりました。

そのため現在では土を取り寄せているそうです。

 

人形は、猫、浮世絵、歌舞伎、縁起物、節句人形などを作っていますが、

今は猫ブームのため、猫の人形が一番売れるとおっしゃっていました。

 

また、仙台張子は、

木地の上に紙を貼りつけて作るもので、

主に達磨などを作っています。

 

達磨は他の産地でも作っていますが、

仙台張子の達磨は初めから両目が書かれているのが特徴。

 

理由は、必勝祈願をするものというわけではなく、

家の高い場所に置いて、

にらみをきかせて家を守ってもらう存在としての達磨だからだそうです。

 

毎年新年になると、新しい達磨に置きかえると、おっしゃっていました。

 

続いて盛岡の手づくり村の佐藤さんに、お話を伺いました。

 

今回の見どころは若手たちが作った南部鉄器だと、おっしゃっていました。

 

南部鉄器は、本体とツルの部分を別の人が作ります。

本体は鋳物ですが、ツルは鍛造といわれる手法を使うため、技術も全く違うのが特徴です。

 

南部鉄器の本体は若手10名による、各々の作品で、それぞれの味のあるものを作っています。また今回は、ツルを専門に作っている人が製作した「変わりヅル24種」もあり、こちらもなかなか見ることのできないものなのでお勧めです。

 

また、盛岡には亀甲織りという東京ではあまり見ることのできない織物があり、今回は27日、28日に亀甲織りの職人が実演もするので、ぜひ見に来てくださいとおっしゃっていました。

 

最後に匠コーナーで行われている紀州漆器の谷岡さんに、お話しいただきました。

 

紀州漆器の特徴は、なんといっても根来塗です。

 

昔は新品の時は朱色しかない器が、使っているうちにだんだんと黒い部分が見えてくるというのが紀州漆器でした。

その手法は今でも変わらないのですが、現代だと普段使いをしていても中々黒い部分が見えてこないため、初めから朱色を少し削っておいたものを売っているそうです。

 

紀州漆器をする作家はいるのですが、職人はほとんどおらず、谷岡さんが最後の一人になってしまうかもしれないと、不安そうにおっしゃっていました。

 

また谷岡さんは塗師でもあり、蒔絵師でもあります。

鳥の絵が好きということもあり、アクセサリー類には鳥の蒔絵を施したものが多くあり、今回も象牙に孔雀の蒔絵を施したものを持ってきていました。

 

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今回お話しして頂いた方たちは、

特別展「宮城県の伝統的工芸品展」は3月7日まで(23日~26日、3月2日~7日は実演、体験有)

匠コーナー「紀州伝統漆器展」は2月28日まで(期間中毎日実演、体験有)

中央コーナー「盛岡の伝統工芸品展~いわて山麓・手仕事は春の光につつまれて~」は3月7日まで(27日、28日実演有)

に出ています。

 

ぜひ、足をお運びくださいませ。