越後三条打刃物

新潟県

農業に必要な道具として、中世より「鎌」「鍬」等の製造を行い、閑散期の農家の副業として始まった「和釘」作りを経て、「包丁」「鉋」 「鑿」「木鋏」「切出小刀」「鉞」など多くの種類の打刃物を作るようになりました。
また、打刃物の製造に必要な道具「ヤットコ(鉄ハシ)」なども 鍛冶職人が製造することができるなど、製品からその道具・用具まで一貫して作る技術・技法を現在まで継承しています。

  • 告示

    技術・技法


    成形は、鉄又は鉄と炭素鋼を炉で熱し、鎚打ちによる打ち延ばし又は打ち広げを自由鍛造で行うこと。


    刃物鋼は、鉄と炭素鋼を炉で熱し、鎚打ちにより鍛接すること。この場合において、鑿(のみ)にあつては、炭素鋼を
    「穂」から「首」まで巻き込み、鍛接すること。


    鉞(まさかり)の全体接合は、「頭」、「胴」及び「胴先刃金」の「同時付け」により行うこと。


    和釘にあつては、「鎬(しのぎ)」を付けること。

    木鋏(きばさみ)の「色づけ」は、焼き入れ前に、炉で熱し、絹布を束ねた絹棒又はこれと同等の材料を有する布棒をこすりつけて行うこと。


    包丁、切出小刀、鉋(かんな)、鉈(なた)、鎌の焼入れは「泥塗り」を行い急冷すること。


    「刃付け」、「砥ぎ」及び「仕上げ」は、手作業によること。

    原材料


    使用する素材は、鉄又は鉄及び炭素鋼とする。


    柄は、木製とする。

概要

工芸品名 越後三条打刃物
よみがな えちごさんじょううちはもの
工芸品の分類 金工品
主な製品 庖丁、切出小刀、鉋、鑿、鉈、鉞、鎌、木鋏、ヤットコ、和釘
主要製造地域 三条市
指定年月日 平成21年4月28日

連絡先

■産地組合

越後三条鍛冶集団
〒955-0072
新潟県三条市元町11-53
三条鍛冶道場内
TEL: 0256-34-8080
FAX: 0256-34-8081

https://kajidojo.com/blacksmith/

特徴

使用分野ごとに特化した形状、材質を用い作られているため扱い易く、切れ味の持続性もあり、長期使用に耐える耐久性も兼ね備えています。

作り方

製造工程は、鍛造(鍛接)、成型(火造り)、刃付け、研ぎ、焼入れ、焼戻し、狂い取り(歪取り)等多岐にわたっており、 それぞれの工程において手工業となっています。

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