伝統的工芸品ニュース

カテゴリー:伝統的工芸品

2019/3/18伝統的工芸品

伝統守りながら進化 秀衡塗の歴史、技法紹介【岩手】

 平泉町の宿泊交流体験施設「浄土の館」主催の伝統工芸教室「秀衡塗について学ぼう」は16日、同町平泉字毛越の同施設で開かれ、参加者が秀衡塗の歴史や伝統技法を生かした新たな試みなどに理解を深めた。
 町内の家族連れら10人が参加。同町平泉にある「翁知屋」代表取締役の佐々木優弥さんが、約150年前から奥州市衣川の増沢地区で漆塗り工房を営んでいた同社の歴史や、職人がさまざまな工程を経て仕上げる漆器の作り方を学んだ。
 作業工程の説明では、佐々木さんが白木の木地素材や下塗りを施した段階のわんを手にしながら、わんは木地の状態で約5年かけて乾燥させることなどを紹介。16世紀に作られた秀衡塗のわんも持参し、十分な手間と多くの熟練した職人の技術が長く使われる工芸品を生み出すと語った。

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2019/2/26伝統的工芸品

雪でしなやかに からむし織技法実演 昭和

 昭和村のからむし織の里雪まつりは二十四日、村内の道の駅からむし織の里しょうわで開かれた。国の伝統的工芸品に指定されている「奥会津昭和からむし織」を雪原に広げる伝統技法「雪ざらし」が実演された。
 雪ざらしは雪を使って布を白くし、しなやかにする目的がある。地元住民らは水に浸した数メートルほどの反物を二人一組になって持ち、雪の上に丁寧に並べた。春めいた日差しが銀世界に照り付ける中、村民や観光客らが作業の様子に見入っていた。

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2019/2/14伝統的工芸品

全国から注文殺到、アイデア人形「かぐやびな」 兵庫・上郡で制作ピーク

 3月3日の桃の節句に向け、寄り添うめおとびなを竹筒の中に飾り付けた「かぐやびな」の制作が、兵庫県上郡町の工房でピークを迎えている。平成元年生まれのアイデア人形に全国から注文が舞い込む。
 販売する「まつい工芸社」の松井宏司代表は、人間国宝の竹工芸作家に師事した経歴を持つ。1989年、かぐや姫の物語にヒントを得て、竹筒を用いたひな人形を考案した。
 高さ20センチで斜めに切った直径12センチのモウソウチクは樹脂塗装が施され、内側が金色に輝く。人形にはあでやかな京友禅和紙を着せ、顔は筆で細かく手書きしている。
 今月末までに千個を作るという。松井代表は「えりすぐりの竹を使い、一目見た時の春らしさを大切に仕上げている」と力を込める。5800円(送料別)。

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2019/2/8伝統的工芸品

メダルリボンに京友禅 京都マラソンの1~3位の女性ランナーに

 京都マラソン実行委員会は、2月17日に開催する京都マラソンのマラソン部門で、1~3位の女性ランナーに京友禅のリボンを付けた記念メダルを贈る。
 リボンのデザインは、京都マラソンのイメージカラーの緑と赤を基調に、京友禅の伝統的な絵柄の一つ「御簾に御所解文様」を採用。平安時代の調度品の御簾や四季折々の草花を鮮やかに描き、京都の長い歴史や豊かな文化を表現した。
 京友禅協同組合連合会が協力し、木村染匠が染色加工を手掛けた。職人が伝統の工程で仕上げたといい、木村芳次社長は「京都マラソンを機に、職人の精緻な技術が多くの人の目に留まれば」と期待を込める。
 一方、マラソン部門の男性ランナーと車いす部門の1~3位には昨年同様、京組みひものメダルリボンを贈呈する。同実行委は「京都マラソンを通して、京都の伝統産業を発信していきたい」としている。

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2019/2/1伝統的工芸品

特産品「雄勝硯」、石巻・門脇中1年生が製作体験 彫刻刀手に伝統技法を学ぶ

 子どもたちの豊かな感性を育もうと、石巻市門脇中(生徒144人)で24日、雄勝地区の特産品「雄勝硯」の製作体験があり、1年生36人が伝統技法を学びながら作業に取り組んだ。
 事前に用意したオリジナルデザインを基に製作した。手のひらサイズの玄昌石を彫刻刀で削り、硯に墨汁をためる「海」の部分と、墨をする「陸」のバランスなどに気を付けながら作業した。
 阿部雅姫さんは「石巻で硯を生産していることを再認識し、改めて価値を感じた。すりやすいデザインを心掛けたので習字で使いたい」と話した。
 今回製作した硯は、雄勝硯生産販売協同組合で磨きなどの仕上げを施し、3~4月ごろに完成する予定。
 東日本大震災当時の石巻市雄勝中校長で、一般社団法人「風の環」my硯仙台事務局長の佐藤淳一さんは「世界に誇れる雄勝硯を彫る、なかなかできない経験。地元に伝統文化があることを知ってほしい」と期待した。
 石巻市の中学での硯製作体験は初めて。同法人と同組合が共催し、仙台ロータリークラブが支援した。

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2018/12/25伝統的工芸品

地域の篤志家がえとの木彫奉納 浜松の秋葉神社

 浜松市天竜区春野町の秋葉山本宮秋葉神社 上社で24日、地域の篤志家がえとのトラとウマをデザインした木彫刻「井波彫刻」の2作品を奉納した。本殿に飾られ、除幕式が行われた。
 国の伝統工芸品「井波彫刻」の彫刻師、南部白雲さんが制作した両作品は、縦約60センチ、横約90センチの大きさ。透かし彫りの技法を使い、躍動感ある動物の姿を巧みに表現している。
 2作品が飾られた本殿の軒下には、以前に奉納された来年のえとのイノシシも設置されており、来年の初詣客に備えている。

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2018/12/10伝統的工芸品

新鮮な久米島の幸を堪能 那覇市のタイムスビルにぎわう

 沖縄タイムスふるさと元気応援企画「久米島町 観光・物産と芸能フェア」が開幕した7日、那覇市の沖縄タイムスビルは多くの人出でにぎわった。買い物客は久米島紬や車エビ、泡盛などを買い求めながら島の魅力を堪能していた。
 久米島漁業協同組合は、車エビを販売。8日と9日の午後3時には、車エビのつかみ取りもある。那覇市の久高ひろこさんは「久米島の車エビは毎年親戚に贈っている。新鮮で生でも食べられる」と笑顔。
 泡盛、島トウガラシ、泡盛ケーキなどを購入した豊見城市の宮里佳晃さんは「父親が久米島出身で縁があり、応援する気持ち。ここでしか買えないものもあるので良い機会になった」と話した。
 久米島紬事業協同組合は、かりゆしウエアやバッグ、小物類など約200点を展示販売。着付け体験もできる。
 同組合の糸数奈那恵さんは「普段使いできる商品が並んでいる。多くの人に久米島紬の魅力に触れてほしい」と来場を呼び掛けた。
 9日午後2時からは同町の中高生による創作エイサー公演と、愛好家らによる久米島紬のファッションショーが大人千円、中学生以下無料で楽しめる。
 チケットの問い合わせは沖縄タイムス読者局文化事業部、電話098(860)3588。

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2018/11/27伝統的工芸品

綴織の名品、華やかな手仕事 京都、西陣織会館で所蔵品展

 西陣で作られた綴織の名品が並ぶ所蔵品展「綴織の魅力」(西陣織物館主催)が、京都市上京区の西陣織会館史料室で開かれている。繊細な手仕事から生み出された巨大な掛け軸や、華やかな帯に来場者が見入っている。12月24日まで。
 綴織はよこ糸で文様を織り出す技法で、絵画のように細やかな色使いや柄を表現できるのが特長。西陣では江戸時代中期から盛んに織られるようになった。
 会場には法隆寺の観音菩薩像壁画を精巧に模写した大作や、水上勉の小説「西陣の女」をイメージした作品など約30点が並ぶ。戦時中に高級品の製造が禁止される中、技術伝承のため特別に作られた牡丹の壁掛けなど、歴史を伝える名品もある。午前10時~午後5時。入場無料。

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2018/11/26伝統的工芸品

岩手の誇る『浄法寺塗』~国産で作られる『漆』はわずか2%

 11月13日は『うるしの日』です。これは1985年(昭和60年)に『日本漆工協会』が定めたものです。
 絹本著色虚空蔵菩薩像 東京国立博物館蔵 平安時代後期 国宝(虚空蔵菩薩ーWikipediaより)。平安時代に文徳天皇の皇子、惟喬親王(これたかしんのう)が京都の法輪寺にお参りされたときのことです。そこで、ご本尊の『虚空蔵菩薩』様から漆の作り方を教わって、身に付けた日が11月13日だったことから、この日を『うるしの日』にしたそうです。
 『ウルシの木』は1万2000年以上も前から存在しています。その『ウルシの木』から採った漆は、9000年前の縄文時代から既に使われていました。実際、当時の遺跡から漆を使った装飾品が発掘されています。
 現在、日本で使われている漆の98%は中国から輸入されたものです。ですから、国産の漆はわずか2%ということになります。このうち約7割が、岩手県二戸市浄法寺町で生産される『浄法寺漆』です。浄法寺町の漆は量が多いだけではなく、質がとても優れていて、その漆を使った『浄法寺塗』は、岩手を代表するブランドになっています。

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2018/11/22伝統的工芸品

名物木彫ネコ26匹に 井波・瑞泉寺門前

 南砺市井波地域中心部の井波別院瑞泉寺に通じる八日町通り沿いの商店や工房に、木彫のネコが増設され、合計で“26匹”となった。地元彫刻師らの手によって一昨年から作られ、これで全てが完成。木彫の町にふさわしい名物として、散策客の呼び込みに一役買う。(南砺総局長・宮田求)
 設置されたのは、井波別院瑞泉寺の門前にある八日町と六日町のエリア。石畳の通り沿いに格子戸付きの木造家屋や商店が並び、彫刻工房から響くのみ音が風情を引き立てる。観光客らの散策スポットとして人気が高い。
 木彫の町らしい雰囲気をさらに高めるため、地元の瑞泉寺前商盛会(清都英雄会長)が、木彫ネコの設置を発案。瑞泉寺前彫刻部会(前川正治部会長)の協力を得て、昨年秋までに13点を設置し、さらに13点を増やした。
 新たなネコは軒下や屋内に設置した。イワナをくわえ、柱の穴から抜け出そうとしているように見える姿や、獲物を狙う様子など多彩。長さは主に30センチ前後の等身大で、生命感が漂う。日光東照宮の「眠り猫」を題材としたレリーフもある。これらを探し歩く楽しみが味わえる。
 前川部会長は「女性や子どもを含む大勢の人に井波彫刻が親しまれるきっかけになればいい」と願いを込める。
 八日町通りは、文化庁認定の日本遺産「木彫刻美術館・井波」の構成文化財の一つにもなり、その価値に改めてスポットが当たる。彫刻師でもある野村光雄商盛会副会長は木彫ネコによる魅力アップで「観光客の滞在時間延長につなげたい」と狙いを込める。来春、ウオークイベントを企画する。

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