伝統的工芸品ニュース

カテゴリー:伝統的工芸品

2018/5/15伝統的工芸品

有田焼400年事業大皿 佐藤可士和さん県に寄贈 「今までにない作品を佐賀に」

 有田焼創業400年事業として、アートディレクターの佐藤可士和さんと陶磁器商社・キハラが共同制作した「DISSIMILAR(対比)」の大皿1点が11日、県に寄贈された。佐賀市城内の岡田三郎助アトリエ女子洋画研究所で贈呈式があり、佐藤さんは「今までの有田焼でやっていないことを思い切ってやった。作品が佐賀に残っていくとうれしい」と話していた。
 作品は2015年に「対比」をテーマにして制作、翌年パリの国際見本市で発表された。絵付けの顔料「呉須」を有田伝統の太いだみ筆で大胆に飛び散らせた上に、銀ぱくの直線が入ったデザイン。佐藤さんは「筆跡のないドローイング。コントロールできるもの、できないものを組み合わせた」と語っていた。

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2018/5/14伝統的工芸品

世界的アートを越前和紙で ヤンセン氏とコラボ

 風を受けて生き物のように動く大型のアート作品「ストランドビースト」で世界的に有名なオランダのアーティストで物理学者のテオ・ヤンセン氏が、越前和紙を使った新作2体の制作に着手した。作品は平成31年秋にサンドーム福井(越前市)で開かれる「国際北陸工芸サミット」で展示され、実際に動かすデモンストレーションも行われる。
 県地域産業・技術振興課によるとヤンセン氏とのコラボレーションは初めてで、「和紙の耐久性の高さと意匠性の可能性をアピールし、新商品づくりのきっかけにもしたい」と期待している。
 ストランドビーストは、羽(帆)で風を受けて幾何学的な骨組みが砂浜を動く作品。18年にBMW、26年に中外製薬のCMに使用され、注目を集めた。科学を利用した多くの芸術作品を制作し、24年にフランスの最高勲章「レジオン・ドヌール」を受章した。
 県は、オランダを代表する画家、レンブラントの版画作品に越前和紙が使われた可能性が高いことから、オランダで企画展などを開催しており、28年11月にヤンセン氏に越前和紙のサンプルを送って作品の制作を打診した。
 県によると、ヤンセン氏は、耐久試験の結果、和紙でも作品に推進力を生むと回答。日本と江戸時代から多くの文化的な交換があった▽和紙で意表をつくような羽の形を創作できる▽オランダでも知られる歌舞伎や折り紙から感じたアイデアを具現化できれば和紙のオリジナル作品ができるとして快諾した。
 昨年10月に1作目のスケッチ(作品の大きさ縦約3メートル、横約6・5メートル、奥行き約2メートル)を制作。越前和紙の企画製造の杉原商店(越前市)がコーディネート、滝製紙所(同市)が手漉き和紙を製作。こんにゃく糊を使って強度を高めた。3月に1作目の和紙を現地に送付、2作目と合わせて完成した作品をオランダの砂浜で試走する予定だ。
 サミットは伝統工芸の魅力発信を目的に文化庁、北陸3県が協力して29年度から5年かけて開催する。

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2018/5/11伝統的工芸品

南部鉄器に新たな息吹 復興応援の願いも

 岩手県を代表する工芸品・南部鉄器。約400年の歴史を持つ伝統に新たな価値を加え、世界に発信しようと挑戦する北奥羽地方出身の青年がいる。盛岡市在住の伊藤大介さんは八戸市出身で、2016年12月、新ブランド「kanakeno(カナケノ)」を設立。東日本大震災からの復興の願いを込めつつ、現代の生活に取り入れやすい南部鉄器の在り方を模索している。
 カナケノは、伊藤さんが南部鉄器工房「タヤマスタジオ」(盛岡市)の田山貴紘社長と共に立ち上げた。2人とも震災を機に、生まれ育った北東北への思いを強くし、東京からUターン。13年夏、若手起業家のイベントで知り合った。

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2018/5/7伝統的工芸品

輝きよみがえるか こけし塔、57年ぶり化粧直し 仙台

 仙台市青葉区の西公園にデンとそびえ立つ鉄製の巨大「こけし塔」。
 仙台市は今年、初の大がかりな化粧直しをすることになった。鉄サビや破損が目立ついまは見物に足を止める人も少ないが、57年前に建てられた当時、東北の伝統と技術の粋が込められた時代のシンボルだった。輝きはよみがえるのか。
 こけし塔の高さは台座を合わせ10メートル。初めて見た人は、なんだこりゃと驚くだろう。南部鉄でできていて漆が塗られ、中は空洞。目鼻や菊花の文様はくりぬかれている。
 仙台商工会議所が中心になって建てた。1960年1月の建設趣意書によると「宮城のこけし生産が年間3億円に達し、県の重要産業になっている」「観光客誘致のためにも、象徴の施設を建てるべきだ」と話が進んだらしい。

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2018/5/1伝統的工芸品

丹波立杭焼、最古の登り窯で窯詰め 2日火入れから公開

 兵庫県篠山市今田町上立杭にある丹波焼最古の登り窯でこのほど、焼成を前に器を詰める「窯詰め」作業があり、窯元やボランティアの手で、3日間かけて約600点が運び込まれた。2日午前9時に火入れをし、4日まで焼成焼成の様子が一般公開される。

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2018/4/19伝統的工芸品

有田国際陶磁展最高賞に石原さん、福田さん

 有田国際陶磁展(佐賀県・有田町・有田商工会議所主催、佐賀新聞社など後援)の審査が18日、有田町の県立九州陶磁文化館などであった。美術工芸品・オブジェ部門最高賞(文部科学大臣賞)に福岡県宮若市の石原祥嗣さん、産業陶磁器部門の最高賞(経済産業大臣賞)は有田町の福田雄介さん=福珠窯=が選ばれた。

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2018/4/13伝統的工芸品

和紙画 光で七変化

 安芸市出身でイタリア・フィレンツェ在住の横山明子さんが、土佐和紙をちぎったりはったりして風景や人物などを表現する独自の「和紙画」の作品づくりを続けている。和紙の透過性の違いを利用して、光の当て具合で色が変化したり、別の絵柄が浮かび上がったりする作風は同国内でも評価が高いという。横山さんは15日まで、古里・高知では2年ぶりの個展をいの町の町紙の博物館で開いている。(中西千尋)
 横山さんの作品は和紙を重ね合わせて様々な色を表現。特にこだわる「目」の部分は、破れにくく柔軟性のある和紙の特性を生かし、まつげまでも自在につくりあげる。
 展示作品のうち花の女神がテーマの「フローラ(Flora)」。フローラは着物姿で遠くを見つめ、コイの池に立つなど、日本的意匠がちりばめられている。そして、後ろから強い光をあてると、背景に花の都・フィレンツェの街並みが浮かび上がる。
 横山さんは高知大教育学部で、美術史を専攻した。レオナルド・ダ・ビンチやラファエロなど、ルネサンス期の芸術家にあこがれて、イタリアの美術学院に入り、素材を自由に使って作品をつくる装飾デザインを学んだ。まもなく「普通ではつまらない。がらりと変化する絵にしよう」と、和紙の透過性を利用した手法に思い至った。
 最初は、京都で和紙を買っていたが、和紙照明具の職人から「高知県出身なのだから、土佐和紙の職人さんに会いなさい」とアドバイスを受けた。いの町で、手間暇をかけた製造方法などに感銘を受けて以来、作品の材料は全て土佐和紙を使用している。
 さらに、和紙が今や西洋の美術に欠かせない存在となったことも、横山さんの背中を押す。1966年のフィレンツェ大洪水以来、和紙は絵画修復に使われるようになった。昨年、「和紙とフィレンツェ」というテーマで、横山さんの和紙の作品が紹介されたという。

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2018/4/13伝統的工芸品

石川)熊本地震の被災陶器を再生して展示 輪島塗技法で

 2年前の熊本地震で被災し壊れた陶芸作品の破片を輪島塗の「金継ぎ」の技法で再生した器などを展示する「五陶輪(ごとうりん)作品展」(輪島市など主催)が12日、輪島市河井町の輪島塗会館で始まった。2007年の能登半島地震で被災した経験を持つ輪島の職人らが、復興への思いを込めて力作をつくり上げた。
 仕上げたのは、茶わん2作品と花器、茶入れの計4作品。16年4月の熊本地震で被害を受けた熊本県内で活動する陶芸家5人から提供された陶片を材料に、輪島の職人6人が新たな作品を完成させた。陶片の実物や陶片を金継ぎしてつくった箸置きなども並ぶ。

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2018/4/13伝統的工芸品

伝統工芸「こけしの絵付け」 小学生が体験

 5月3日から始まる「全日本こけしコンクール」を前に、宮城・白石市の小学校で、児童がこけしの絵付けを体験した。
 この体験は、子どもたちに地元の伝統工芸に触れてもらおうと、毎年この時期に行われている。
 12日は、白石第二小学校の6年生およそ120人が、こけしの絵付けに挑戦した。
 児童は、地元のこけし工人から、絵付けの基本を教わったあと、筆と絵の具を使って顔や模様などを描いていった。
 児童は、「模様とか色を考えるところが難しかった」、「細かい、目とかを細くしてやるのが難しかった」、「ちょっと笑っている顔にして、かわいいこけしという感じで見てほしい」などと話した。
 完成した作品は、5月3日から始まる「全日本こけしコンクール」の会場に展示される。

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2018/4/10伝統的工芸品

新設のレンタル工房公開 山中漆器産業センター

 加賀市の県山中漆器産業技術センターで9日、新設の「レンタル工房」が公開された。同センターの卒業生らに貸し出し、就業や独立をサポートする狙いで、すでに若手の木地師2人が利用を始めている。
 レンタル工房は、木地挽きろくろを備えた約35平方メートルの2部屋を設け、作業工程を見学窓から見ることができる。同センターOBの畑尾勘太さん=金沢市出身=と濱口徹さん=大阪府茨木市出身=が今月から利用している。
 同センターの川北良造所長(木工芸人間国宝)は「(工房ができたことで)卒業後の仕事ぶりも見てあげられる。さらに技を極めてほしい」と話した。

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