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伝統的工芸品ニュース

2018/4/2伝統的工芸品

こけしブーム 黒石・津軽こけし館は10年で売り上げ5倍/生産追いつかず「1年待ち」も

 昨年10月21日朝。青森県黒石市の津軽こけし館は開館を待ちわびるこけしファン約120人の熱気に包まれていた。先頭の男性は「一昨日から並んでいる」。お目当ては30回目を迎えた全国伝統こけし工人フェスティバル。東北各地から集まった工人28人の直売会だ。来場者は販売開始と同時にお目当てのブースに駆け寄り、会場は数分でいっぱいになった。
 こけしブームが続いている。2010年ごろから第3次ブームが始まったとされ、4千本を所蔵する津軽こけし館はイベントのたびに全国から客が殺到。こけしの通信販売は売り上げの伸びが著しい。
 黒石市から指定管理を委託されたツガルサイコー(福士拓弥社長)が運営する同館は07年、全国的に知られた「純金・純銀こけし」を市の財政難のため手放した。08年度の売り上げは落ち込み、約1千万円と前年に比べ半減したが、その後ブームの追い風もあり着実に回復。17年度は売り上げが5千万円台に乗り、10年で5倍に拡大した。

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2018/4/2伝統的工芸品

願いましては~播州そろばんへの思い

 国産シェア7割を誇る兵庫県小野市の「播州そろばん」。高山辰則さんは4年前、その職人の世界に10年以上続けたプログラマーを辞めて飛び込んだ。70代の職人に弟子入りし約1年で独り立ち。「作った物が実物として残るのは楽しい」と充実した表情だ。
 だが、現状に満足はしていない。播州そろばん職人19人の平均年齢は75歳。このままでは業界は立ち行かない。そろばん職人を支援する東京の市民団体に参加し、そろばん玉を使ったアクセサリー販売で後継者育成資金を積み立てる。
 大阪府出身。大学で情報工学を学び、東京や神戸のIT会社でシステム開発を手がけた。転機は妻の実家がある小野市に引っ越したこと。播州そろばんは最盛期に年間360万丁を生産したが、7万丁に落ち込んでいると知った。市と業界団体が後継者を募っていた。「地域の伝統を守りたいとの気持ちがわいた」。父親がそろばん教室の先生だった縁もある。妻に相談すると「やってみたら」と背中を押された。だが子供2人を抱え、収入は3分の1に。共働きの妻が支える。「生活が成り立つ仕事にしないと。伝統をつなぐ土台作りから始めたい」。駆け出し職人の目は先を見ている。【待鳥航志】

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2018/3/30伝統的工芸品

仏泡堂、越前和紙の小型仏壇 20~40代狙う

 仏壇修理の仏泡堂(福井市)は、越前和紙と強化段ボールを素材に用いた小型の仏壇「和紙壇」を開発し、5月から販売を始める。デザイン性を高め、場所もとらないことから、都市部のマンション世帯を中心に初めて仏壇を購入する20~40代の需要を見込む。3年後をめどに年間500基の販売を目指す。
 新商品の「和紙壇」は、福井県内の仏壇メーカー、段ボール加工会社と共同開発した。長方形と半円柱形の2種類を用意し、はけ柄など和紙の色・柄を5つから選べる。大きさは長方形が高さ40センチ×幅50センチ×奥行き20センチ。半円柱形が高さ47センチ×幅40センチ×奥行き20センチとなっている。
 いずれも重さは約2キロと、同サイズの一般的な仏壇に比べて半分以下の軽さとなっている。壁に掛けることもできる。
 同社によると、近年はデザイン性にこだわった小型の仏壇の需要が高まっている。新製品は業界でも珍しい和紙製のため、価格競争に巻き込まれにくいと判断した。
 価格はオープンだが、7万~10万円程度が目安となる。紙製のため、付属の発光ダイオード(LED)のロウソク灯と越前和紙の造花が付いてくる。新たに開設する専用ホームページで販売する予定だ。

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2018/3/29商品

「伊万里焼饅頭」緑茶味を限定販売 来月まで、地元菓子店で

 伊万里市の菓子店「エトワール・ホリエ」は、銘菓「伊万里焼饅頭」の緑茶味を期間限定で販売している。長崎との県境、国見岳の日南郷で栽培された「伊万里茶」を使い、しっとりと風味豊かに仕上げている。
 戦後間もなく誕生した伊万里焼饅頭で黄身あん以外の味を売り出すのは初めて。伊万里の隠れた特産品である日南郷のお茶を生かそうと商品開発した。4月中旬まで販売する予定。
 緑茶味は本町の本店と新天町の南支店、有田店(有田町本町丙)で販売。1個120円、8個の箱入り1070円(ともに税別)。問い合わせは本店、電話0955(23)1515。

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2018/3/29イベント

唐津焼20作家の1000点並ぶ 佐賀市で「やきもん祭り」

 唐津焼陶芸家20人の作品を展示即売する「唐津やきもん祭りin Saga」=写真=が28日、佐賀市中の小路の佐賀玉屋6階催事場で始まり、茶陶や酒器、日用の器などを買い求める多くの焼き物ファンでにぎわっている。4月2日まで。
 唐津市中心街で開かれる唐津やきもん祭り(4月29日~5月5日)と「古唐津もうひとつの桃山」展(4月13日~5月13日、同市近代図書館)をPRしようと同祭り実行委員会が企画。佐賀市で規模の大きな唐津焼展示会が開かれるのは珍しいという。
 会場には十四代中里太郎右衛門さんたちベテランをはじめ、人気の中堅、若手陶芸家の作品約1000点が並んでおり、直径約10センチの統一サイズで、作家たちがさまざまな技法を使って作陶した豆皿もそろう。同祭りの坂本直樹実行委員長は「唐津焼に親しみを感じ、多くの人に唐津に訪れてもらえたら」と話していた。

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2018/3/29伝統

地元団体植樹 苗木200本、成長に15年 輪島漆 未来へつなぐ

 ウルシを中心とした森づくりに取り組む石川県輪島市の住民団体が設立二周年を迎える。市内の山に約二百本を植樹して、生育も順調。団体発起人の漆芸家塩多朋子さんは、輪島漆を使った輪島塗の復活に向けて「今、挑戦することに意味がある」と意気込んでいる。(関俊彦)
 団体は「輪島漆『集いの森』」。二〇一六年四月、塩多さんが漆芸家の夫・政喜さんと呼び掛け、漆器職人や地域住民ら十九人でつくった。結成の背景には、名高い輪島塗の産地にもかかわらず、原材料に地元産の漆がほとんどないことへの疑問があった。
 輪島市では現在、年間で約四万トンの漆を使っているが、国内の生産は約一万トンと少なく、大半は中国産。市内では一九六〇年ごろまで、農家が日当たりの良い畑のあぜでウルシを育てていたが、安価な中国産漆が台頭すると、育てる人が減少した。
 市も七〇年ごろ、漆の確保のため、漆器や林業関係者らにウルシの苗木を配り、十三万本の育成に取り組んだ。しかし、頻繁に雑草を刈る手間などが影響し、現在までに残ったのはわずか二千本。三人いる漆かき職人の仕事もほとんどない状況が続いている。

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2018/3/29ニュース

九谷焼の粘土2カ月待ち 小松市内2製土所 大雪で1カ所停止、もう一方に注文集中

 九谷焼の原料である粘土を作る小松市内2カ所の製土所のうち、今冬の大雪で屋根が崩れた二股製土所(立明寺町)の稼働がストップし、九谷焼の生産に影響が出始めている。もう1カ所の谷口製土所(若杉町)に注文が集中し、粘土を受け取れるのは2カ月待ちの状態で、在庫が尽きかける窯元もある。稼働再開のめどは立っておらず、関係者は一日も早い再開を願っている。
 二股製土所は2月14日夜、工場の屋根が雪で崩れ落ちて以降、稼働を停止している。漏電の危険があることから電気を止めており、全ての機械が使えない状態となっている。
 谷口製土所も倉庫の屋根が雪の影響で崩れたが、すぐに撤去したため粘土作りに支障はない。谷口製土所には3月に入ってから、二股製土所と取引がある作家や窯元から注文が入るようになり、2カ月先まで予約でいっぱいという。谷口浩一代表は「こんなことは初めて。二股製土所には早く復旧してほしい」と話す。

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2018/3/26ニュース

九州北部豪雨被災、東峰村が復興計画案 窯業など再生

 昨年7月の九州北部の豪雨で被災した福岡県東峰村で26日、村から委託を受けて復興計画案をまとめた有識者が、案を渋谷博昭村長に手渡した。村内の4地域ごとに河川や農地の復旧など項目別の達成目標年度を定めたほか、村の中心産業で、被害を受けた窯業の再生を目指す。28日の村議会で正式決定する。
 計画期間は、被災から約8年間に設定。耕作放棄地を被災した農地の代替として利用することや、新規就農者の支援などを盛り込んだ。窯業は、被災後に村などが設置した共同窯を活用して再生を図る。
 東峰村では豪雨被害で3人が犠牲となり、村の伝統工芸品「小石原焼」の窯が各地で土砂によって倒壊した。

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2018/3/26伝統

埼玉)秩父銘仙を着て卒業式 秩父市立南小学校

 秩父を代表する絹織物「秩父銘仙(めいせん)」。大胆でモダンな柄で大正から昭和初期までおしゃれな普段着として流行し、国の伝統工芸品にも指定されている秩父銘仙を卒業生や教師が着て臨む卒業式が23日、秩父市立南小学校で行われた。
 銘仙を着ることで秩父の伝統産業への理解を深めてもらい、銘仙の振興につなげたいと、同市地域おこし協力隊の関川亜佐子さんらが企画した。
 卒業生28人と教員2人が、女子は秩父銘仙にはかま姿で、男子は秩父縞(しま)の着物姿で臨んだ。いずれも学区内にある「ちちぶ銘仙館」が所蔵する着物などで、一部は帯や小物などと共に市民から寄贈された。児童らの着付けは約10人のボランティアが手伝った。
 卒業式を終えた辺見茉愛(まな)さんは「すてきな着物で、着心地も良かった。心に残る卒業式になりました」と話した。

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2018/3/23テレビ

小物からインテリアまで…自然美あふれる「加賀友禅」の魅力

「ボタニカル」=「植物」の力でキレイと元気を磨くをコンセプトにお届けしている、TOKYO FMの番組「NOEVIR BOTANICAL LIFE」 http://www.tfm.co.jp/link.php?id=6497。

 3月23日(金)の放送では、加賀友禅の伝統と魅力をさまざまな作品を通じて未来に繋げる、毎田染画工芸3代目・毎田仁嗣さんの創作に込めた思いを紹介しました。
 加賀友禅は、17世紀後半に金沢に生まれ、受け継がれてきた染色技法です。自然の美しさを独自の技法で表現し、着物のデザイン等に生かしてきました。
 京友禅が華美で雅な趣であるのに対し、当時の文化を司った加賀藩の武家社会を背景にした加賀友禅は、落ち着きのある写実的な趣向を持っています。そこに描かれてきたのは、ありのままの金沢の自然や風土、文化そのもの。写実性をより高めるため、花びらや葉を外側から内側にぼかして描き、虫が葉っぱを食べたように表現する病葉(わくらば)と呼ばれる「虫食い」の技法を用いて、自然美を描き出しています。
 「臙脂(えんじ)・黄土・藍・草・古代紫」の加賀五彩を基調に、朽ち消えゆく自然の美しさと、この世の無情を見つめる眼差しが息づいているのです。

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