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匠を訪ねて
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片端(かたば)の刷毛を巧みに操り
美しいぼかしを生み出す

名古屋友禅 : 山田るり子さん

2015年1月20日(火)
青山スクエアにて制作実演中の
山田さんに直接お話をうかがいました。

(Q)まず初めに、この仕事に就いたきかっけや技術修得について教えてください。

デザイン科の高校に通っていたのですが、そこは陶器・写真・彫刻・製図など幅広く教えていたところで、窯で焼き物をしたり、図面をひいたり、写真を現像したり、
いろいろなことを学びました。
その学科の一つに 友禅の ”染め” がありました。
3年間いろいろ学び、美術大学の受験も考えたのですが、
名古屋友禅の師匠のもとで1年半学ぶことになり、ひととおりの工程を修得しました。

                  

 

その後、ご縁あって京都の工房の師匠のもとに就くことになり、どの工程が女性に一番向いているかという話になった時、自分も師匠も、”色挿(さ)し”という工程が向いているのではないかということで意見が一致しました。

それから3年ほど、じっくり ”色挿(さ)し” の技術をメインに修得していったのです。
    

今の山田さんの作風のベースが形成されたのもこの頃だったそうです。 通常、”染め” の色指定は、ここはこの赤色、こっちはこの緑色という具合に、色見本で指定されることが多いそうですが、当時の師匠は全体的な仕上がりの雰囲気を指定してくるタイプの方で、 自分の好きな色を選択して、作品の全体の雰囲気を出すことが出来たため、最終的には自由に表現する力が身についたのではないでしょうか、と語られました。

山田さんの筆さばきは実に特徴的で

筆の半分に染料、半分は水といった具合に、 あまり名古屋友禅では使用しない ”片端(かたば)の刷毛” を巧みに操り、美しいぼかしを生み出していきます。

また、糸目糊置友禅(いとめのりおきゆうぜん)とも呼ばれる本友禅は手描きで、図案、下絵から糊置、色挿(さ)し、仕上げまで、帯や着物など大物の地色の”染め”以外は、一人の作者が一貫して作業を行う、一品手作りの工法が主流とのことですが、山田さんの場合は、ご夫婦で分担されているそうです。
なんだか微笑ましいですね。

(Q)明日で会期が終了してしまいますが、今回この企画展に参加してみていかがでしたか?

青山スクエアは、以前の池袋の店舗よりフロアが広く、
ディスプレイも観やすくレイアウトされていて良かったと思います。

また、普段手に取って見る事の出来ない全国の伝統工芸品に直に触れることが出来たこと、
たくさんの女性伝統工芸士の方々と交流が持てたことも良い経験になりました。
みなさんの作品が素敵だったので、たくさん購入してしまいました(笑)

はにかみながら、でも嬉しそうに話す山田さんの暖かい人柄が、
作品に表れているなぁ。。。と改めて感じました。

山田さん、本日はお話ありがとうございました。