伝統工芸 青山スクエア

2018/5/29(火)

カンボジアでモノづくり学校 金沢の陶芸家・東龍さん 陶器窯や建屋完成

 金沢市の陶芸家東龍知右門さんがカンボジア・プレアヴィヒア州に移り住み、「モノづくり学校」の整備を進めている。発展途上にあるカンボジアの現地住民が創造力を生かし、産業を生み出せるよう支援したいと仲間と取り組んでおり、陶器を焼く窯や建屋がほぼ完成した。8月までには窯を本格稼働させ、現地の土や炭焼き技術を生かしたものづくりの準備に入る。
 プレアヴィヒア州はタイとの国境に位置し、「天空の遺跡」と呼ばれる世界遺産「プレアヴィヒア寺院」がある場所としても知られる。
 東龍さんは仙台市出身で、2006年に拠点を石川県に移して陶芸家として活動を始めた。発展途上国への支援に関心を持ち15年、タイと紛争が終結したばかりのプレアヴィヒア州を訪ねた。
 現地で出会った政府関係者らと話す中で、ものづくりを通じた支援を決意、趣旨に賛同した輪島塗の伝統工芸士中山強さんらと「世界遺産プレアヴィヒア・モノづくりの会(PVVP)」(金沢市)を設立した。15年からカンボジアに拠点を移し、支援事業のための調査を進めていた。
 プレアヴィヒア州テチョウ村で昨年7月、政府の土地を借りて学校整備をスタートさせた。村の住人ら約50人の協力を得て、生い茂った草木を取り除き、現地にあった家庭用の炭窯を参考に土窯を造ったほか、作業場に使う建屋も仕上げた。
 東龍さんによると、現地には珠洲焼に似た陶器を仕上げられる土があるほか、住民の中には炭焼きや彫刻、家具制作などの技術を持つ人もいるといい、その技を生かした学校運営を進める。
 東龍さんは「ものづくりの技術を身に付けることは、生活を変える力になる」と話し、現地の人たちが感性を生かして土産品になる陶器、家庭用食器などを作り、生活の糧にできるよう支援していく。

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