2018/3/29(木)

地元団体植樹 苗木200本、成長に15年 輪島漆 未来へつなぐ

 ウルシを中心とした森づくりに取り組む石川県輪島市の住民団体が設立二周年を迎える。市内の山に約二百本を植樹して、生育も順調。団体発起人の漆芸家塩多朋子さんは、輪島漆を使った輪島塗の復活に向けて「今、挑戦することに意味がある」と意気込んでいる。(関俊彦)
 団体は「輪島漆『集いの森』」。二〇一六年四月、塩多さんが漆芸家の夫・政喜さんと呼び掛け、漆器職人や地域住民ら十九人でつくった。結成の背景には、名高い輪島塗の産地にもかかわらず、原材料に地元産の漆がほとんどないことへの疑問があった。
 輪島市では現在、年間で約四万トンの漆を使っているが、国内の生産は約一万トンと少なく、大半は中国産。市内では一九六〇年ごろまで、農家が日当たりの良い畑のあぜでウルシを育てていたが、安価な中国産漆が台頭すると、育てる人が減少した。
 市も七〇年ごろ、漆の確保のため、漆器や林業関係者らにウルシの苗木を配り、十三万本の育成に取り組んだ。しかし、頻繁に雑草を刈る手間などが影響し、現在までに残ったのはわずか二千本。三人いる漆かき職人の仕事もほとんどない状況が続いている。

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