伝統工芸 青山スクエア

2019/6/10(月)

奈良墨と伎楽面 融合 香り楽しむインテリア開発

600年の歴史を誇る伝統工芸品・奈良墨(ならずみ)の香りの良さに着目したインテリアの新商品「香り墨Asuka」を、奈良墨工房「錦光園」(奈良市三条町)が開発した。ともに飛鳥時代にルーツを持つ墨と仮面舞踏劇の伎楽面(ぎがくめん)を融合。奈良の歴史を伝えるギフトとして広めていきたい考えだ。

昨年11月に国の伝統工芸品目に選ばれた奈良墨。昨今の生産量は激減し、墨の全国シェア9割以上を占める奈良市でも墨工房は10軒に満たないという。

錦光園は伝統的な墨作りを体験できるイベントを開いて発信に努めてきたが、さらに多くの人に固形墨の魅力を知ってもらおうと、今回は書道具という本来の目的から離れた商品作りを企画した。

モチーフにしたのは「迦楼羅」「力士」「呉女」の3種の伎楽面で、それぞれをかたどった。インテリアとしてだけでなく、墨に含まれる東南アジア由来の香料「竜脳」の香りを楽しむことができるという。

日本書紀は推古天皇18(610)年に高句麗の僧が紙や墨をもたらし、その2年後に百済人が「伎楽(くれがく)の●(=にんべんに舞)」を伝えたと記載しており、こうした歴史を知ってもらうギフトとなっている。

開発した錦光園7代目の長野睦さんは「奈良の豊かな歴史とともに墨の魅力を感じられる商品に仕上がった。多くの人に手にとってもらい、墨の文化を守ることにつなげたい」と話している。

「香り墨Asuka」は1個3024円。墨がもたらされた610年にちなんで6月10日にウェブサイトなどで販売を開始する。問い合わせは錦光園(0742・22・3319)。

元の記事を読む *外部サイトへリンクいたします。
totop