2020/6/23(火)

出番の夏へ江戸扇子作り 江戸川の工房 抗菌作用のある柿渋人気

表紙に柿渋を塗った江戸扇子などを制作する松井さん=江戸川区で(区提供)

 夏本番を前に、江戸川区の江戸扇子工房「まつ井」(北篠崎二)で、江戸期からの伝統工芸の技を受け継ぐ持扇(もちせん)が丁寧に手作りされている。十五本の竹の骨、和紙だけで作られ、音を立ててきれいに閉じることができるのが特徴。流行を取り入れ、デザインや色彩に工夫を凝らしている。
 
 
 区によると、江戸扇子は元禄年間に京から伝わったとされ、貴族社会の繊細な京扇子に対し、粋な江戸の町人文化が感じられるという。工房で制作するのは、二代目の松井宏さん(73)。昭和五十年代ごろまで、都内に二十人以上いたとされる江戸扇子の職人は、現在は数人。全ての工程を一人でこなす。
 「テレビやネットニュースはもちろん、道端の一輪の花、街の看板など、いろいろな観点からヒントを得ている」と、松井さんは流行する色やデザインに敏感だ。「一つ一つ丁寧に作っている。優しく扱えば何年も使える。お気に入りの一本を見つけて」と話す。
 
 
 今季の松井さんのお薦めは、受注が増えている表紙に柿渋を塗った扇子。柿渋は昔から補強、防虫、防腐のため調度品に用いられ、抗菌作用があるとされる。単色で飽きが来ず、時間の経過で風合いが増す。
 扇子は、タワーホール船堀の「アンテナショップ エドマチ」(船堀四)、篠崎文化プラザ内の「江戸川区名産品アンテナショップ」(篠崎町)で販売。インターネットサイト「えどコレ!」からも購入できる。 
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