岐阜県の伝統的工芸品「飛騨春慶」
その歴史は、江戸時代初期にまで遡ります。
大工の棟梁が綺麗な木目のサワラを目にしてお盆を作り、
当時の高山城の当主、金森可重の子である重近に献上しました。
重近はお盆をたいそう気に入り、
塗師に色付けさせたことが始まりとされています。
現在、飛騨春慶で使われている木材の種類は多く、
サワラやヒノキはもちろんのこと、
ケヤキ、カツラ、ブナ・・・そして紫檀など堅い木も使用され、
用途ごとに使い分けをしています。
飛騨春慶の作り手は、
木地師と塗師の2人が携わり、ようやく完成します。
ただし、木地師は板物師と挽物師の2人がいる場合があり、
板物師は木材の良しあしを見定めて木表の細工をするまでが担当。
挽物師は板物師が作った木材から、実際に形にするまでを担当。
という風に分けられています。
それぞれが自分の技量を最大限に生かして作るので、
完璧なものが出来るのでしょう。
当初、飛騨春慶は茶人や将軍に献上する工芸品として、
その名をとどろかせました。
現在は日常使いの漆器として多くの人に使われていますが、
庶民も使う漆器になったのは戦後からだそうです。
青山スクエアには、
たくさんの飛騨春慶の商品が並べられていますが、
オンラインショップでも販売しているものがあります。
などなど、お店で取り扱っているものとは、
少しランナップが違います。
飛騨春慶が気になったなら、
お店とオンラインショップの両方を見て、
自分が気に入るものを探すのもいいかもしれません。

これからの暑い時期だからこそ、
真っ赤な漆器を贈り物として選ばれるのはいかがでしょうか?
飛騨春慶の赤は決して暑苦しいとは思わない、
涼しげな色合いです。
漆の赤に包まれて、この夏を乗り切りましょう!











