2019.09.25

TOKYO職人展「江戸刺繍」のミニセミナーが行われました!

青山スクエアにて開催中の特別展「TOKYO職人展」、9月24日15時より江戸刺繍職人・廣瀬祥子さんのミニセミナー(トークショー)が行われました。   ご自身も江戸簾の職人である司会の田中耕太朗さんによると、東京都独自の伝統工芸品は41品目。   通常伝統工芸品はいい材料が取れるなど地場産業として発達することが多いが、東京の場合は人や物が集まる場所という土地柄の要素が大きく、人が多ければ日用品が必要となり、日用品を作る職人も集まり、工芸が発達したとのことです。     廣瀬祥子さんのセミナーは「糸」の話を中心に進められました。 江戸刺繍は刺繍用の糸は絹糸、本金糸、本銀糸、平金、平銀、粉金、粉銀、漆糸を使用するという条件があるとのこと。   金銀糸の太さの単位は「掛(かけ)」といい、最細で8分掛、通常主に使用するのは2掛から16掛まで、太いものはお相撲さんの化粧まわしなどに使われ、その糸自体を針に通して刺すのではなく、太い糸を細い絹糸で縫いとめる技法を用います。     続いてその細い絹糸のこと。 廣瀬祥子さんがフックに絹糸を掛け、1本1本丁寧に解していくと、細い細い絹糸が12本集まった束であることがわかります。     この1本を「菅(すが)」といい、糸の最小単位で、「1菅」と呼ぶとのこと。 2本で2菅、3本で3菅。 「細いと強度が落ちるのでこれくらいがいい」と説明をしながら、実際に目の前で糸に縒りを掛けてみせてくださいました。36菅合わせまで使うとのこと。   場合によっては「1菅」そのまま撚りをかけずに刺すこともあり、その際に使用する極細針は糸通しの穴がわからないほどの細さで、参加者から驚きの声が上がっていました。 用途やデザイン、強度などを考えながら、作り手さんが自らの手で縒りを掛け、糸をつくり上げて刺繍されているのですね。     また、肉入れと呼ばれる、綿や紙を入れた立体的な刺繍の技法があり、化粧まわしの刺繍などに用いられていることなども教えて頂きました。   糸の話を伺ってから改めて江戸刺繍の入った作品を拝見すると、図案や配色の美しさ、多くの技法が使われていることなどに加え、職人自身が自ら糸を縒り、糸の強弱にも表現をつけて緻密で美しい作品が作られていることが分かり、日本刺繍の奥深さを知ることができるセミナーでした!     ミニセミナーは、「TOKYO職人展」開催中、毎日無料で行われています。 明日9/26(木)は東京手描友禅の水橋さおりさん、大地佐和子さんのお話が聞けますので、ぜひ青山スクエアにお立ち寄りくださいね!
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