遊びゴコロを盛り込んで
大阪唐木指物 : 木原由貴良さん
2014年4月4日 青山スクエアにて制作実演中の木原由貴良さんを訪ねました。
大阪唐木指物に関する基礎知識
唐木指物って??
『唐木』と書いて『カラキ』と読みます。唐の国から渡ってきた木という意味です。
奈良時代に遣唐使によって持ち帰られたものの中に日本国内で産しない木を用いて作られたものがあり、
それらの材料が、紫檀・黒檀・鉄刀木・花梨等の銘木であるということです。
この木を唐の木、唐木と呼んだことが唐木指物のいわれです。
唐木は非常に堅いため、使用する道具の刃の角度なども通常と違うので、
一般的な大工道具はそのままでは使用出来ないのだそうです。
上の写真は実演の際、常に持ち歩いている木原さんの大事な道具です。
隣のボールペンのサイズと比べてみても手のひらサイズということがわかりますね。
木原さんは大阪唐木指物の伝統工芸士として、古くからの技術・工法を受け継ぎつつ、
現在のニーズに合ったオリジナルの作品を多く生み出している工芸士さんです。
※2014年1月の実演の様子はコチラです↓クワガタの足をイメージしたスピーカーも登場します!
◆青山スクエアブログ http://kougeihin.jp/blog/20140110_kihara/
せっかくなので本日も、実演中の木原さんに突撃インタビューをしてみようと思います☆
今回の展示会でのイチオシ作品は、このペン立てです!
5,000円前後で気軽に購入できる作品を作ってくれないかというリクエストに応え、『木原流』に生み出した作品なのだそうです。
左奥のペン立てと手前の2つを比較してみて下さい。
違いが判るでしょうか。
奥の作品は10,000円+消費税、手前の2つのペン立てはそれぞれ6,000円+消費税です。
ちなみに真ん中のペン立ては、
沢山のハートが踊る 透かし柄です。
ペン立ての透かし柄はなんと!好きな柄でのオーダーも可能だそうですよ。
木原さんはいつも、時間・材料・お値段のパズルを考えながら新しい作品に取り組んでいるそうです。
下の↓2つの作品の違いの中にも、そのからくりが埋め込まれています。
気になった方は、会期中に青山スクエアに来て、直接木原さんに聞いてみて下さい。
実演そっちのけで(?)沢山のお話をしてくれること間違いナシです♪
『伝統』と『今』を融合させた工芸品を今後も作っていきたい。
・・・・そう熱く語る姿が、とても眩しく見えました。
木原さん、お忙しい中、お話ありがとうございました。
伝統工芸青山スクエアの匠コーナーでは毎週のように工芸士さんの実演や体験が行われています。
熟練の職人さんの”技”を、間近でご覧になれる貴重なチャンスです。
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。