高山茶筌

室町時代中期、高山領主の子息が、茶道の創始者でもある村田珠光の依頼によって作ったものが始まりです。
以後、その製法は城主一族の秘伝とされ、代々後継ぎのみに「一子相伝」の技として伝えていましたが、後になってその秘伝は、主だった16名の家来に伝えられることとなり、今日まで脈々と伝えられ、現在では、奈良県の高山が全国で唯一の茶筌の産地になりました。

  • 告示

    技術・技法


    「小割り」は、小刀を用いて浅く割った後、竹の繊維に沿って手で裂くこと。


    穂の仕上げは、「味削り」、「しごき」及び「面伏せ」をすること。

    原材料


    使用する竹材は、ハチク、クロチク、又はマダケとすること。


    使用する糸は、木綿糸とすること。

  • 作業風景

    一本一本手作りで個性があるといわれる高山茶筌の主な製造工程を見てみましょう。

    工程1: 原竹(げんちく)

    冬に切り出された2~3年生の粘りのある淡竹(はちく)を厳寒の時期にさらし、貯蔵したものを切断します。
    淡竹(はちく)は節がおだやかで、繊維も素直で作りやすい良さがあります。

    工程2: 片木(へぎ)

    節の上半分位から先方の表皮を剥きます。
    次に大割包丁で半分ずつに割って16割にします。これを1片ずつ折り上げ、包丁で皮肌と身を分け、身をのぞきます。細い竹は12割、中間の竹は16割、太い竹は、18・20・24割とし穂数の基準にします。

    工程3: 小割(こわり)

    16割の1片を大小交互に割ります。80本立ての場合、1片を10本平均に割ると160本になり、上がり穂が80本になります。

    工程4: 味削り(あじけずり)

    穂先の部分を湯に浸し、身の方を根元から先になるほど薄くなるように削ります。適当な薄さになると、身側に丸くなるようにしごき、形をつけます。
    茶筌の形によって削り方を変えます。
    茶の味は、味削りによって変わると言われるほど、最も難しい工程です。

    工程5: 面取り(めんとり)

    削り上がった茶筌の上がり穂を1本ずつ、穂の両角を少し削って角を取ります。
    これは、茶が付着しないようにするためです。
    折り上げ糸で編んでいくと、下がり穂はそのままで、上がり穂は開いた状態になります。

    工程6: 下編・上編(したあみ・うわあみ)

    面取りした上がり穂を折り上げ糸で編んでいくと、下がり穂はそのままで、上がり穂は開いた状態になります。下編をした穂に2周糸をかけ、根元をしっかりするようにします。

    工程7: 腰並べ(こしならべ)

    下がり穂を竹べらで内側に寄せ、穂を組み合わせ、茶筌の大きさを決め、根元の高さと間隔をそろえます。

    工程8: 仕上げ(しあげ)

    穂先の乱れを直し、形を整え、穂先までの高さと間隔などを均等に直し、箱に糊付けします。

     

概要

工芸品名高山茶筌
よみがなたかやまちゃせん
工芸品の分類 木工品・竹工品
主な製品茶筌、美術品、コーヒーの泡立て用
主要製造地域生駒市
指定年月日昭和50年5月10日

連絡先

■産地組合

奈良県高山茶筌生産協同組合
〒630-0101
奈良県生駒市高山町6421
TEL:0743-71-3808
FAX:0743-71-3808

http://takayamachasenkumiai.com/

特徴

高山茶筌は120種類もあり、茶道の流派と、薄茶用、濃茶用、献茶用、野点(のだて)用、茶箱用等の用途によって、素材や形、穂の数等が異なります。また、茶筌の味削りという工程のでき具合により、お茶の味が微妙に異なります。

作り方

原竹をそれぞれの寸法に切り、穂となる部分を、流儀や用途によって、60本~240本に小刀で細かく割り、それを湯の中で暖め、竹の台の上で内側から小刀で、穂先になるほど徐々に薄くなるように削り、へらでしごき、穂を曲げます。穂の両角を1本おきに面取りし、面取りした穂を1本おきに編み上げていきます。編み上がった茶筌を最後にきれいにして仕上げます。この間すべて手作りで行います。現在8工程で仕上げています。

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