技術・技法
1 掛軸及び巻物にあっては、次の技術又は技法によること。
(1)乾燥は、「仮張り」によること。
(2)本紙及び裂地の裏打ちは、「肌裏打ち」をした後、打刷毛及び撫刷毛を用いて「増裏打ち」をすること。
(3)継ぎ合わせは、「付け廻し」によること。
(4)「総裏打ち」は、喰い裂きした和紙を用い、上巻絹及び軸助を施すこと。
(5)仕上げは、「裏摺り」をすること。
2 襖、屏風、衝立及び額装にあっては、次の技術又は技法によること。
(1)骨格は、木針を用いて框と組子を組み立て、角板を入れること。この場合において、框は「返り取り」し、組子はほぞ組とすること。
(2)下張りは、「骨格縛り」、「胴張り」、「蓑張り」及び「蓑縛り」によること。
(3)屏風の蝶番は、「羽根付け」、「蝶番組」及び「くるみ懸け」によること。
(4)「泛張り」は、二回行うこと。この場合において、二回目は喰い裂きした和紙を用い、一回目よりずらして張ること。
(5)張り合わせの仕上げは、「上張り」又は「縁取り」によること。
(6)襖及び屏風の「椽打ち」は、折り合い又はアリ留めにより、衝立及び額装の外枠は、「はめ込み」によること。