佐渡無名異焼

新潟県

「無名異土」と呼ばれる酸化鉄を多量に含んだ赤土を原料とする焼物です。19世紀初頭に無名異土を混ぜる赤色の楽焼が最初に始まり、明治時代に高温で硬質に焼成する現在の無名異焼が完成しました。
佐渡で産出する陶土と釉薬原料を使用することが原則ですが、技術の進歩や陶工たちの長年の工夫により、近年は釉薬原料や造形が多様となり、窯元ごとに特徴の異なる製品が作り出されています。

  • 告示

    技術・技法
    1 胎土(たいど)は、水簸(すいひ)により調合すること。
    2 成形は、水びき成形、手びねり成形、たたら成形又は鋳込み成形によること。

     

    原材料
    陶土は、「無名異土(むみょういど)」又はこれと同等の材質を有するものとすること。

概要

工芸品名 佐渡無名異焼
よみがな さどむみょういやき
工芸品の分類 陶磁器
主な製品 茶器(湯呑や急須)、酒器、花瓶、お皿、ビアカップ、箸置きなど
主要製造地域 佐渡市
指定年月日 令和6年10月17日

連絡先

■産地組合

佐渡無名異焼の会
〒952-1557
新潟県佐渡市相川一町目1番地
TEL: 0259-74-2127

特徴

陶土の粒子が細かく、収縮率が大きいこともあり、成型から乾燥までに約3割も収縮します。非常に固く焼き締まる特性があるのが特徴です。

作り方

水簸(すいひ=水を使った土の精製作業)を行ってからさらに絹目に通すため、他の陶土より粒子が細かく収縮率が大きくなります。成形後は生の内に石や鉄へらなどで磨いて光沢を出し、焼成後には佐渡金山の精錬滓でさらに磨き、独特の光沢を出します。その色合いは使用するほどに光沢を増し、独特の落ち着いた趣となります。

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