伝統工芸 青山スクエア

2019/1/29(火)

伝統工芸と音楽融合 「明珍火箸」の技、国内屈指の交響楽団楽器に

 風鈴などとして珍重される兵庫県姫路市の伝統工芸品「明珍火箸」を製造する明珍本舗が近年、独特の清らかな音色を放つチタン製品を中心に音楽分野での需要を広げている。国内屈指の交響楽団で使用する楽器の製作依頼も舞い込み、次期当主の明珍敬三さんは「音楽界にも伝統工芸の魅力を知ってもらえるよう頑張りたい」と意気込む。
 鉄や玉鋼で作る明珍火箸だが、敬三さんの父で当主の宗理さんは、十数年前から軽くてさびないチタンの火箸や鉢を製造してきた。当初、純チタンで作る火箸は音が響きにくい難点があったが、たたく時間を短くし、複数回削る工程も加えたことで、鉄よりも音に張りがあり、よく響く製品ができたという。
 昨年3月、明珍本舗の技術に目をつけた作曲家平野一郎さんがコンサート用の大きな鉢の楽器製作を依頼。敬三さんは宗理さんと2人がかりで取り組み、直径30~50センチのチタン製鉢を6個完成させた。「響鉢」と名付けて平野さんに無償で貸し出し、昨年6月に国立劇場であった邦楽公演で演奏された。
 平野さんは「標準化されたドレミの音階にはまらない多様な響きを含み、強いパワーも持っている。今後も響鉢の可能性を探っていきたい」と力を込める。

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