2016.04.07
試行錯誤の中から生まれた砥部焼
愛媛県の伝統的工芸品「砥部焼」。
今となっては有名な陶器の一つですが、
砥部焼が工芸品として完成するまでに、
何度も何度も失敗を重ねた時代がありました。
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砥部焼のワインボトル。しっかりと栓がされています
砥部焼の元となっているのは、
砥石の屑。
愛媛県では伊予砥と呼ばれるものを生産していたので、
砥石の屑が大量にあり、
その処分に困っていました。
そんな時、この屑が陶器の原料になるとの情報を得て、
砥部焼を作り始めたのです。
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砥部焼のしょうゆ差し
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新しいデザインの角瓶
と言っても、
なかなかひびの入らない陶器を作ることができず、
何度も何度も材料や焼き方を見直しても完成させることができませんでした。
そうしているうちに、職人は一人離れ、
また一人離れということを繰り返し、
最後には一人だけになってしまいます。
それでも、あきらめずに陶器を作り続けていると、
見かねた筑前の陶工が助言をし、
その助言のおかげで、砥部焼は何とか完成したのです。
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砥部焼の伝統模様「唐草」
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お花模様の角皿
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昔はなかったデザイン
また砥部焼は、
民窯として発達してきたという経緯もあり、
作られているのは庶民的な日用品が主に作られています。
そんな中、
明治26年にシカゴ博覧会で一等賞を受賞しました。
こうして砥部焼は、
外国からも高い評価を得ている陶器となったのです。
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オンラインショップで販売中の砥部焼
砥部焼はオンラインショップでも購入することができます。
砥部焼コーナーでは現在は写真の4商品のみ販売中です。
青山スクエアに直接来れない方は、
オンラインショップからご確認ください。
今後も進化をし続ける砥部焼。
是非その目で見てみてください。