毎年11月は、「伝統的工芸品月間」です。
全国各地を巡る伝統的工芸品の一大イベント
毎年11月は、「伝統的工芸品月間」です。昭和59年からスタートしたこの取り組みは、経済産業省が伝統的工芸品に対する国民の理解とその一層の普及を目指したもので、月間中に “伝統的工芸品月間国民会議全国大会(KOUGEI EXPO)” という大きな工芸イベントが開催されます。毎年その開催地は変更されますが、39回目の今年は秋田県で開催されます。
KOUGEI EXPO in AKITA
公式ウェブサイト:https://kougei-expo.com/akita/
本州北部に位置し、日本海に面する秋田県は雄大な自然を有しており、四季の移ろいを感じられる美しい場所です。「なまはげ」が有名なように、伝統的な文化も色濃く受け継がれており、伝統的工芸品としては4つの工芸品が指定を受けています。
「なまはげ」は神様の使いとして災いを祓ってくれる存在だそう。なまはげの面は同一ではなく、集落ごとに違いがあるのだとか。
秋田県の伝統的工芸品
指定を受けている4つの工芸品は、県内の豊富な森林資源を利用して生まれた工芸品です。そのどれもが見た目の華やかさではなく、実用性や耐久性が追及されています。
大館曲げわっぱ
主な製品:おひつ、弁当箱
大館城主となった佐竹西家は、領内の豊富な森林資源を利用して貧しい状態を打開するため、下級武士たちに命じて、副業として曲げわっぱの製作を奨励しました。また農民には、年貢米の代わりとして、山から城下まで原木を運ばせたと言われています。
#おおだてまげわっぱ
川連漆器
主な製品:椀、鉢
鎌倉時代にこの地方を支配していた領主の弟が、地元の山から切り出されたブナの木や漆を利用して、武具に漆を塗ることを内職として家臣に命じたのが始まりとされています。一回買えば「孫の代まで使い続けることができる」といわれるほどの堅牢さを誇ります。
#かわつらしっき
樺細工
主な製品:茶筒
樺細工は、18世紀末に、佐竹北家により、秋田県北部の阿仁地方から角館に技法が伝えられたのが始まりとされています。下級武士の副業として広まり、明治時代に入ると、禄を失った武士が、収入を得るために本格的に取り組んだことで、今日の原型と言える作品が作られるようになりました。
#かばざいく
秋田杉桶樽
主な製品:おひつ、桶、酒樽
秋田城遺跡から、15~16世紀のものとみられる桶に使った薄板、底板、取っ手等が発掘されており江戸時代初期の秋田藩家老の日記には、現在の雄勝町の酒屋で桶が使用されていたという記録が残っています。
#あきたすぎおけたる
どれも手に馴染み木のぬくもり溢れるものばかり。「大館曲げわっぱ」「秋田杉桶樽」などは、米どころ、酒どころとしても有名な秋田県らしい工芸品といえます。
全国大会では全国の伝統的工芸品や伝統工芸品の展示販売の他、伝統工芸士の作品展、匠たちの実演や、ワークショップなども多数開催されます。また、ご当地ならではの物産展やキッチンカーもお楽しみいただけます。
秋田は乳頭温泉や玉川温泉といった温泉地も豊富なので、この機会に工芸品と温泉をたのしむ旅を秋田で満喫してはいかがでしょうか?
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