2015.06.03
量産では語れない味わいを求めて
波佐見焼 : 福重久弥さん
伝統的かつ確かな技術で本物の焼きものを
波佐見焼の歴史について
波佐見焼は、今から約400年前 16世紀末に、大村藩主が豊臣秀吉の朝鮮出兵に参加し、
帰国する時に連れてきた朝鮮の陶工によって始められたとされています。
波佐見焼といえば、染付と青磁が中心ですが、初めは施釉陶器を生産していたそうです。
その後、村内で磁器の原料が発見され、しだいに染付 と青磁を中心とする磁器へ移行していき、
ついには大村藩の特産品となり、江戸後期には染付の生産量が日本一に。
こうして波佐見焼は、染付・青 磁ともに大生産地に発展してきたのです。
技術を盗まれないように皿山役所(関所)を設置し、磁器の生産に力を入れる大村藩。
製造されるほとんどは日常食器で、唐草模様を筆で簡単に描いた「くらわんか碗」と呼ばれた
厚手で素朴な染付の茶碗は、波佐見焼の代表となりました。
巨大な連房式登窯で量産し、手頃な価格で全国へまた、海外へと販路を広げていった波佐見焼。
波佐見焼は、長い歴史と職人の卓越した技術によって引き継がれてきました。