技術・技法
1「彫り」にあっては、次の技術又は技法によること。
(1)「墨板」は、「版下絵」の輪郭線に墨で描かれた墨線を小刀で彫ること。
(2)「さらい」にあっては、のみを用いて行うこと。
(3)「版木」の余白右下一から二センチメートルのところに直角に逆L字型の「鍵見当」及び「ひきつけ見当」を小刀又はのみで彫ること。
(4)「色板彫」は、「校合摺り」一枚を用い各色ごとの部分を板に小刀又はのみで彫ること。
2「摺り」にあっては、次の技術又は技法によること。
(1)「校正摺り」にあっては、竹の皮を棒で巻いて小さな箒型に作った「とき棒」を用いて絵具を「版木」の上に運び、刷毛で絵具を広げること。
(2)「見当」に合わせて紙を置き、「馬連」を用い、和紙の裏面から力を込め摺り込み、繊維の中まで絵具を摺り込むこと。
(3) 色分けされた色板により絵具を淡い色から濃い色へと次々に摺り重ねていくこと。
(4)「本摺り」にあっては、「校正摺り」と同様の技術又は技法によること。