技術・技法
1
使用する石材は、「石きず」、「ひび」、「割れ目」、「砂気」、「貫入」又は「針」のないものとする。
2
「縁立て」には、「縁立てのみ」を用いること。
3
「海」及び「あげ」を「荒彫り」した後、手作業による「仕上げ彫り」をすること。
4
「加飾彫り」をする場合には、「毛彫り」、「浮かし彫り」、「たたき彫り」又は「透かし彫り」した後、「仕上げ彫り」をすること。
5
「みがき」には、「砥石」を用いること。
6
仕上げは、「ろう引き」又は「漆仕上げ」によること。
工芸品名 | 赤間硯 |
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よみがな | あかますずり |
工芸品の分類 | 文具 |
主な製品 | 硯 |
主要製造地域 | 下関市、宇部市 |
指定年月日 | 昭和51年12月15日 |
赤間石は材質が硬く、緻密で、石眼や美しい文様があり、しかも粘りがあるため細工がしやすく、硯石として優れた条件を持っています。また、墨を削る歯の役割を果たす「鋒鋩(ほうぼう)」がみっしりと立っているので、よく墨を磨き、墨の発色が良く、早く墨がすれ、さらっとのびの良い墨汁が得られます。
硯に適した原石は、厚さ1メートル程度の地層になっているため、層に沿って斜めに穴を掘って採石します。採石した原石は選別して、縁たて、荒彫、浮かし彫、加飾彫り、仕上げ彫、磨き、漆による仕上げ等、十数工程を経て硯となります。 この作業工程や技術、技法は、100年を経た現在もほとんど変わらず、幅2ミリから10ミリ程度の「のみ」を使い、師匠や親から受け継がれた技術によって彫られています。