約400年前に琉球より堺に伝来し、現在に原型を伝える楽器です。一人の職人が木細工から音響膜の張り作業までを熟すことが特徴。棹部には狂いの少ない南洋堅木材が使われ、専用の道具(鉋・鑿・鋸・鑢)で作られます。音響膜には天然の動物が使用される世界的に珍しい楽器です。
技術・技法
1 継手作りは、次の技術又は技法によること。 (1)木取りした材料に鋸、のみ及びやすりを用いてほぞを立て、けびき及びのみを用いて溝を切り出し、かき出し及び打ち込みを用いてほぞ穴を開けること。 (2)継手同士を接合し、鉋を用いて直線に成形すること。
2 磨きは、次の技術又は技法によること。 (1)棹の仕上げは、砥石を用いて磨くこと。 (2)手で艶を出し、植物油で仕上げること。
3 さわり場切りでは、砥石を用いて溝を作ること。
4 革張りでは、木栓、縄、もじり、くさび及び張台を用いて、皮を胴に圧着させること。
原材料 1 棹は、コウキ、シタン若しくはカリン若しくはクワ又はこれらの用材と同等の材質を有するものとすること。
2 胴は、カリン若しくはクワ又はこれらの用材と同等の材質を有するものとすること。
3 皮は、猫皮若しくは犬皮又はこれらの皮革と同等の材質を有するものとすること。
東京邦楽器商工業協同組合
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