伝統工芸 青山スクエア

2019/5/10(金)

【三重】明治・大正の“白子産”伊勢型紙 鈴鹿の資料館で展示

昨年6月放送のNHKのど自慢で鈴鹿市白子(しろこ)、寺家(じけ)地区の伝統産業「伊勢型紙」が紹介され、番組を見た岡山県高梁(たかはし)市で染色業を営んでいた関係者から「先祖から伝わる」として、型紙500枚ほどが寄贈された。鈴鹿市が調べると、ほとんどが“白子産”と判明。「どう流通していたか分かる貴重な資料」として、同市白子本町の市施設「伊勢型紙資料館」で展示されている。

伊勢型紙は、かつて和服の模様を染めるのに多く使われた。寄贈したのは、高梁市で明治中期-大正末期に「金屋」を経営した金子家の関係者。鈴鹿市文化財課の学芸員が調べ、約400枚が白子地区などの型紙商から入手し、残りの約100枚は兵庫県三木市の商家から流通したことが分かった。

江戸時代、紀州藩領だった白子地区は藩の保護を受けて全国の需要を賄い、戦後まで一大産業だった。鈴鹿市の担当者は「近代以降は白子の型紙商『山中家』から、今の三木市の商人に卸していたとの記録が残っており、(約100枚も)白子で彫られた型紙の可能性もある」とみる。

寄贈された型紙は、いずれも明治、大正時代の近代のもの。渦巻きのような模様や、洋傘と時計を配したもの、伊勢エビの大胆なデザインなど、現代の美術工芸としての伊勢型紙にも通じる絵柄が目立つ。こうした27点を展示し、それぞれに「エビは長寿の象徴。祝いの模様」などと説明を添えている。「近代の型紙は、ほとんど研究が進んでいない分野」という。

展示は8月18日まで。入館無料。午前10時~午後4時。月、火曜と毎月第3水曜が休館(月曜が休日の場合、開館)。

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