2013.11.20

全工程が終わるまでに数年。

宮古上布 : 砂川 一人さん

2013年11月20日 青山スクエアにて制作実演中の砂川 一人さんを訪ねました。

◇宮古上布の基礎知識 はコチラ

http://kougeihin.jp/item/0127/

この仕事を始めてどのくらいになりますか。

お爺の代から数えて3代目で、今年8年目になります。
将来子供が出来たら、私もこの伝統を継承していきたいと思っています。

通常どのくらいの時間をかけて出来上がるのですか?

宮古上布は麻の一種、
『苧麻』という素材で作られています。

糸を1本1本手でよりあげるところから始め、
全工程が終わるまでに数年かかることもあります。

一連の作業は一人で行っていられるのでしょうか?

工程は分業で、糸づくり→ デザイン(くくり)→ 染め → 織り→ 仕上げと、主に5工程に分かれています。

制作の際、何に一番気を遣いますか?

自分の担当している工程は、沢山の職人さんが関わり、
多くの時間をかけて作業をしてきた最後の仕上げの部分です。布を傷めないようにまんべんなく一定にたたいて、
均一な滑らかさと艶を出せるように心がけています。

麻織物ですが、織り上げ、たたいて仕上げた布は、
ロウを引いたように滑らかです。たたいて滑らかにした布は、たたく前のものに比べて光沢があります。
上の写真で違いが解るでしょうか?

もっと皆さんに宮古上布を知って貰いたい

父の代から、仕立てた着物をほどいて、埋もれていた布をもう一度甦らせる再洗濯を始めています。
通気性に富み、三代物と言われるほど丈夫で長持ちする宮古上布を、
もっとみなさんに知っていただければと思っています。

砂川 さん、お忙しい中 お話ありがとうございました。

伝統工芸青山スクエアの匠コーナーでは毎週のように工芸士さんの実演や体験が行われています。
熟練の職人さんの”技”を、間近でご覧になれる貴重なチャンスです。
たくさんの皆さまのご来館をお待ちしております!!

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