2021年度 全国伝統的工芸品公募展
内閣総理大臣賞
作品名天然秋田杉 シャンパンクーラー 大、中、小
大館曲げわっぱ/秋田
作者名柴田昌正
講評
木目の細かさのような素材の良さや美しさを活かしており、高い技術力を感じる。綴じ目も大中小の器それぞれにバランスよく映えており機能と美しさを兼ね備えている。海外の生活の中にも溶け込み使うことができる可能性を感じる作品であると評価され、選定された。
プロフィール
1973年 | 秋田県大館市生まれ |
---|---|
1998年 | 大学卒業後、2年間の会社勤めを経て秋田へ戻り、父・慶信に弟子入り、曲げ物の道に入る |
2006年 | 第24回くらしの工芸展 審査員奨励賞受賞 |
2009年 | 日本橋三越本店に常設店オープン |
2010年 | 有限会社 柴田慶信商店 代表取締役就任 浅草店(雷門通り)オープン(2015年にオレンジ通りへ移転) |
2011年 | 大館市清水町より、御成町へ本社移転。「パン皿(大・小)」「バターケース(小判・丸)」グッドデザイン賞受賞(食卓・調理用品) |
2012年 | 「つくし弁当箱」グッドデザイン賞受賞(家庭用品・機器・設備)、「ひと息タンブラー」グッドデザイン賞受賞(生活・家庭用品、キッチン用品)、伝統工芸士認定(木部加工部門 507045号) |
2013年 | 「臍帯箱」グッドデザイン賞受賞(個人用品、育児・介護用品) |
2014年 | 「おむすび弁当箱」グッドデザイン賞受賞(生活・家庭用品、キッチン用品)、全国伝統的工芸品公募展入賞 生活賞(おむすび弁当箱) |
2016年 | 全国伝統的工芸品公募展入賞 日本伝統工芸士会会長賞(飯器) |
2017年 | 「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT2017」にて《iwai》発表、同プロジェクトでグエナエル・ニコラ氏より「注目の匠」として選出 |
2018年 | 複合商業施設「わっぱビルヂング」オープン(1階わっぱビルヂング店では曲げ物コレクションのミュージアムと製作体験可能なスペースを設置)、福岡岩田屋本店に常設店オープン |
2019年 | 商業施設「わっぱビルヂング」がグッドデザイン賞受賞(取り組み・活動) |
2020年 | 大館曲げわっぱ協同組合 理事長就任 |
素材の素晴らしさを活かしたシンプルなデザインに注力し、基本に忠実に、これまでの技術技法を作品に全て落とし込みました。先人の技術の積み重ねがなければ、今回の受賞はなかったと思います。父親から受け継いだ技術の集大成として、先人に恩返しする気持ちです。今後、若い職人がいいものを作れる環境を整えて、技術を継承していきたいと思っています。